幼虫がマット上部に上がってくる理由

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先日に続いて、吉原賢様よりまたもご質問がありました。
以下のものです。

マンディブの幼虫♀の3令が何度マットに埋め直しても地表に出てきてしまうらしいのです…。(´д`|||)マットが合わないのかと思い違うマットに替え てみても結果は同じで地表に上がってくるみたいです。地表に上がってきた幼虫はすり鉢状に周りを固めてご飯を食べ、糞もしっかりしています。マットも少し 水分が多目の方が良いと本に書いていたみたいでそうしているようです。この現象は何なのでしょうか?(; ̄Д ̄)?☆になってしまうのではないかと気にな り、心配でしょうがないみたいです。(T0T) shiho様御返答の方よろしくお願いいたしますm(__)m

毎回レスありがとうございます。

この手の質問は本当によくあります。
なので、今回も他の皆様にもご紹介する上で、あえて日記上で取り上げてみました。

国産カブトムシ幼虫飼育方法

幼虫を飼育していて幼虫がマットの上部に上がってくる点ですが、あくまで私個人の考えですが、まず考えられる事は幾つかあります。

・酸欠状態
・病気になった場合
・前蛹なる前
・マット内部が熱を持っている(再発酵)

上に上がってくる原因として一番先に考えられるのが「酸欠状態」です。マット内部で酸欠を起こすと幼虫は大体マット上部に上がってきます。通常酸欠になった幼虫はぐったりとしていてあまり動きません。幼虫を触ってもぐにゃぐにゃと弾力のない身体をしているのが主です。

でもマット上部でしっかりとエサを食べているのですよね?なのでこの状態だと酸欠は除外ということになりますか。。。

次に考えられるのは「病気になった場合」です。しかし病気になった場合も酸欠の時と同様に全く元気がない場合が多いので、しっかりエサを食べたりすることは少ないと考えますので、除外と考えれます。。。

となれば、「全蛹になる前」でしょうか?幼虫は3令後期になると蛹になる為に蛹室を作る準備をします。通常はマット内部で作るのですが、マット内部の状態が悪いとマット内部で蛹室を作るのを諦めて上部に上がってきてしまうことがあります。これは幼虫の状態が悪いというわけではありません。

あとは「マット内部が熱を持っている」ということも考えられます。この時期、もし常温飼育で管理されていれば状況によってマット内部の熱が上がり、それを嫌って上部に上がってくることがあってもおかしくはありません。

マット内の水分量は多めとありましたよね?マット内の水分が多ければ多いほど、マットの再発酵による発熱の可能性は高まっていきます。

一度マット内の温度を計測してみることをお勧めします。28℃以上になっていたら注意が必要です。理想は20~25℃、暑い時期でもギリギリ28℃程度にキープするようにしてみて下さいませ。

 

以上、幼虫がマット上部に上がってくる原因をいくつか考えてみましたが、まとめてみると

・マット内部が熱を持っている(再発酵)
・前蛹になる前
・軽い酸欠

上記の理由が考えられます。病気は除外です。病気の場合、ぐったりとしていてエサを食べるところではないと思うので・・・。

酸欠も本来は除外対象なのですが、マット上部に上がった時点で十分に酸素が供給されれば、その場で元気を取り戻す可能性もあります。

とりあえず対策としては

 ・マットの温度を計測して高いならば適温(20~28℃)をキープさせる
・通気を確保して酸欠の可能性がないか探る
・マットの水分量もチェック、マットを手で握って土団子が出来、その際に指から水が染み出ない程度が理想

 

 上記が私がお勧めする対処ですが、勿論これ以外の要因で起こっている可能性も十分に考えられます。
これはあくまで私個人の考え方&対処方ですので、あくまでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。頼りない回答で申し訳ございません。m(_ _)m

コメント

  1. 日浦涼 より:

    先日御社の完熟マットを購入させて頂きました。
    カブトムシの幼虫飼育に使っています。
    屋内で30ℓの衣装ケースに入れて70頭くらいの幼虫を飼育しています。
    まだ幼虫が小さかったので次に土交換をする時にケースを増設しようと思っていました。
    土を交換する前はダニが凄かったので、衣装ケースにうつしたときに蓋を密閉して、名刺サイズぐらいの空気穴を作り、その穴に小バエシートを貼って飼育しています。
    その状態にしてから1週間くらいして、一頭土の上に出てきてしまいました。しばらくしたらまた土の中に戻りました。
    ちなみに、土交換した際は一日外に出しておいた土を使いました。
    水分量はケースを密閉しているためケース内に汗が出ており少し高くなってしまっているかもしれません。
    環境に何か問題あるのでしょうか?
    初めての幼虫飼育でわからないことが多く、ご回答頂けますと幸いです。
    宜しくお願いします。

    • tsukiyono より:

      日浦涼さん

      ※大変申し訳ございません。
      HPの不具合でコメントの表示&返信が出来ない現象が起こっておりました。
      本日(10/16)完全ではないですが、一部復旧しましたので、大変遅くなりましたがコメント返信をさせて頂きました。
      本当に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。。

      レスありがとうございます。

      ご質問の内容ですが、マット上に幼虫が上がってくる場合、私の考えではまず酸欠を疑います。
      ケース内が結露しているということは、通気が十分でない可能性があるため酸欠に陥りやすくなる傾向があります。

      対策としましては、通気を確保すると良いと思います。
      蓋上面などに穴を空けたり、ケース蓋を通気性のよいものに変えると良いかと思います。

      あくまでも私:Shihoの考え方ですので、ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。

      宜しくお願い申し上げます。

      ご返信が遅れまして大変申し訳ございませんでした。

      飼育日記担当:Shiho

  2. mira より:

    こんばんは!菌糸瓶でクワガタ幼虫が上に上がってくる場合も同じような原因が主でしょうか?

    この幼虫は、初令中期頃に投入しました。投入時はきちんと元気に潜っていったのですが、今日見たところ、菌糸瓶の上部に出てきていました。
    常温飼育ですが、きちんと投入前に温度に慣らしてから投入したのですが、なぜ上がってきてしまったのか心配です。
    観察してみるとちゃんと菌糸を食べてるように見えるのですが、、、。

    酸欠かなぁ?と思ってフタを開けているので潜って行ってくれると良いのですが、このまま上部にいる場合はやはり、死んでしまう率も上がるのでしょうか?

  3. tsukiyono より:

    miraさん

    レスありがとうございます。

    菌糸の場合でも、マット飼育下とほぼ同じようなことが考えられます。

    ・酸欠。
    ・幼虫自体が弱ってきてしまっている。
    ・菌糸の状態が悪く、仕方なく上部にいる。
    ・環境が気に入らない。
    ・暴れの一つ

    対策方法としては、まずは通気確保かと思います。

    菌糸の下の方が酸欠になっていることもありますので、菌糸瓶を横にする、もしくは幼虫が潜った時にしばらく逆さにしてやると改善される場合があります。

    また、これはあくまで私のやり方ですが、菌糸瓶の側面部分の下の方に2~3か所小さく穴をあける時もあります。
    下部での空気の抜け道を作るためです。

    ご参考までにして頂ければ幸いです。

    宜しくお願い致します。

    飼育日記担当:Shiho

  4. mira より:

    回答ありがとうございます。
    酸欠と思い、フタをしばらく開けておきその後にキッチンペーパーをフタ代わりにしたところ、潜って行ったようです!とりあえずは解決ですが、他の幼虫みたいに下の方でたくさん食痕が見えるまでは安心できませんね(>_<)

    菌糸瓶の下部に穴を開けるというのは瓶に開けるということでしょうか??それとも菌糸瓶の中からということでしょうか?

    実は投入した菌糸瓶は以前潜らないまま死亡してしまった幼虫に使っていたもので、まだ劣化はしてないだろうと思って、今回の幼虫に使っています。それもいけなかったのかなぁ?とも思ったりしてます。
    菌糸瓶の劣化は目に見えるものなんでしょうか?見た感じは全体的に白くなっているし、勿体ないと思って使ってしまったのですが、、、。

  5. tsukiyono より:

    miraさん

    レスありがとうございます。

    菌糸ビンに穴を開けるというのは、ボトルの側面にキリで小さな穴を開ける方法です。

    ただし、これはボトルでのみ有効で、ガラス瓶を使用した菌糸ビンには開けることは出来ません。

    潜らないまま死亡してしまった幼虫の菌糸を使用したとのことですが、あくまでもしかしたらの話ですが、その菌糸の中で何か幼虫が感ずる不具合的なものが起こってしまったとか・・・。

    内部でカビが出ていたり、ダニなどが発生していたりとか・・・。
    あくまで推測ですが・・・。

    菌糸の劣化は目に見えます。
    水分が多くなったり、徐々にですが菌糸がやせ細って隙間が出てきたり、菌糸の色合いが黄色っぽくなってきたり、また匂いも若干出てくるようになります。

    でもとりあえず潜っていたのでしたら、あとは様子を見てあげて、また上に上がってくるようでしたら、また対策を考えれば良いかと思います。

    ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。

    宜しくお願い致します。

    飼育日記担当:Shiho

  6. mira より:

    回答ありがとうございます!

    もしまた上がってきてしまったら、新しい菌糸瓶にしようかと思います。

    穴を開けた場合なんですが、その穴から幼虫が穴を広げて出てきたりはしないのでしょうか?
    あと、今応急処置的にキッチンペーパーでフタをしてますが、これはずっとこのままのがいいのでしょうか?

  7. tsukiyono より:

    miraさん

    レスありがとうございます。

    おっしゃるように種類や幼虫個体によっては、その穴を気にして広げてしまう可能性もあるかもしれません。
    これはあくまでの応急処置ですので、改善された後は穴を塞ぐなどの処置を取られても良いかと思います。

    キッチンペーパーでの蓋の件ですが、こちらもそれはあくまで応急処置です。
    幼虫の力が戻り、菌糸ビン内部で落ち着くようになれば、もとの蓋で閉じてもよいのではないかと・・・。

    上部蓋を閉じたり、側面の穴を再度塞いだりすると、また上がってくるようならば、思い切って菌糸ビンを交換した方が無難だと思います。
    酸素が行きわたらない環境になっている等、何かしら原因があると思いますので。。

    ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。

    宜しくお願い致します。

    飼育日記担当:Shiho

  8. mira より:

    こんにちは!
    あれから潜ったには潜ったのですが、比較的上の方にずっと居るのですが、菌糸の中に一応は潜ってるので様子見しています。

    他の幼虫達は下の方に居るのですが、菌糸の中に入っていればOKと考えても良いのでしょうか?
    あまり動き回って食してる様子ではないので少し心配しています。

    思い切って新しい菌糸瓶にするか、マット飼育にするか、迷ってます。

  9. tsukiyono より:

    miraさん

    レスありがとうございます。

    そうですね、上の方にいるってことは、もしかしたら私達には分からない何か気になることがあるのかもしれませんね。。
    下の方は酸素が薄いとか、その幼虫自体が何か気になることが・・・。

    どうしても気になるようでしたら、おっしゃるように思い切って新しい菌糸ビンやマットにしてみるって手もあると思います。

    それはmiraさんのお考えで・・。

    ご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。

    宜しくお願い致します。

    飼育日記担当:Shiho

  10. おむ より:

    菌糸ビンに潜っても気がつけばビンの蓋あたりに菌糸カスを詰めて上部に居座ってしまいます。空気穴も防がれるので酸欠対策に菌糸カスをまめに取り除いたりしているんですがやめた方がいいでしょうか?取り除いたときは元気に幼虫は潜ってくんですが…
    ちなみにダイオウヒラタの♂で孵化した日は分かりませんが同時期に生まれたと思われる♀はもう蛹化しているぐらい成長しています。

  11. tsukiyono より:

    おむさん

    レスありがとうございます。

    もし菌糸のマット(オガ)がマット上部に上がって蓋の裏の通気口いっぱいに詰まったとしても、蓋内部のフィルターが詰まったわけではないので、通気は出来るとは思います。

    ただどうしても気になるなら、蓋から下、要はボトルの肩口付近までに空間があった方がもちろん通期はしやすくなるとは思いますが・・・。

    ちなみにあくまで私の場合ですが、私はオガが蓋ギリギリいっぱいになっても、そのままにしております。

    それでそのまま蛹化した例も結構あります。

    あくまで私個人の考え方ですのでご参考程度に読んで頂ければ幸いです。

    宜しくお願い申し上げます。

    飼育日記担当:Shiho

  12. けん より:

    菌糸で育てていたんですが、交換後全く潜らず元気もありません。(交換前の菌糸瓶でも上に上がってきていました。たまたま蓋をあけたら発見しました)
    元気がないので、マット飼育に替えてみたんですがそれでも状況に変化ありません。
    何か対処方法ありますでしょうか?

  13. tsukiyono より:

    けんさん

    レスありがとうございます。

    交換したマットに潜らない場合の原因、対処方法については、この日記内に書いてあることが私が考えていることです。

    まとめてみると、

    ・管理温度を少し下げて様子をみる。(温度が低い方が落ち着く可能性もあるため)
    ・通気を確保して酸欠の可能性がないか探る
    ・ご使用の菌糸やマットが合わなくなった(嫌うようになった)。その場合はエサそのものを変えてみる。

    このようなところが対策方法でしょうか。。

    ちなみに、弊社のどの種類の菌糸とマットを使用されていますでしょうか?

    もちろん、この方法を試したからといって、完全に原因が解決するとは限りません。
    あくまで私個人の考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

  14. jpty より:

    はじめまして。
    よく拝見させて頂いております。
    教えて頂きたいのですが、ニジイロクワガタの幼虫が土の上に出てきます。他同様の土の幼虫は出てきていません。
    土もクワガタ用に替え今蛹の前かと思いますが、このまま土の上でも大丈夫なのでしょうか?

  15. tsukiyono より:

    jpty様

    レスありがとうございます。

    幼虫が上に上がってっくる理由としては、
    当ブログでも述べている内容が私自身が考えうる主な理由です。

    ・管理温度をチェック(暑すぎていないかどうか)
    ・通気を再チェック(酸欠になっていないかどうか)
    ・マットの発酵度をチェック(再発酵してマット内の温度が上がっていないかどうか)
    ・マット内水分量をチェック(マットの水分量が適量でないと、幼虫が蛹室をうまく作れず、仕方なくマット上で蛹になろうとする場合がありますので、マット水分量を適量にする必要があります)

    を再確認した上で、まだ上がってくる場合は、

    管理温度を今より少し下げてみる(2~3℃)と落ち着く場合もあります。

    ニジイロクワガタは特に蛹化前の暴れが多いことで有名で、他の種よりも暴れが激しいことがあります。

    上記の対策をして様子を見てみるしかないかと考えます。

    あくまで私個人の考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。

    飼育日記担当:Shiho

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